MBA取得後の進路。コンサルタントで起業したい人たちへ。 ｜ MBA留学出願対策、日本人カウンセラー個別サポート

MBA取得後の進路として、コンサルタントとして起業をしたいという相談は、結構多いです。

MBA前にコンサルティング会社で勤務していたという人も多いですし、MBAでは経営戦略、マーケティング戦略、人事戦略などコンサルタントを想定したワークが多くあり、クラスメートなど周りを見てもコンサルティング業界に進路を絞る人も多いですからね。MBA＝コンサルタントとしてのキャリア、進路、と考えている人も多いです。

しかしながら、もちろん、いくらコンサルタントとしてキャリアを積んできた、MBAでコンサルタントしての基礎を学んだ、といっても自ら起業して成功するのは言うほど簡単なことではありません。

今回は、MBA取得後の進路として、コンサルタントで起業したい人たちへ向けてのメッセージです。

以下、少しきついことを言いますが、私の経験からの本音です。もちろん、私の経験の範囲ですので例外もあるかと思いますが、MBA取得後に自分でコンサルティング会社を起業したいと思う人はぜひ参考にしてください。

あなたは何物でもない。

あなたは、以前に大企業や大手コンサルティング会社で輝かしい実績を上げてきました。いい大学を出て、みんながうらやむような会社に入り、同期と競争しあいながら一生懸命頑張ってきました。

あなたは更なるキャリアアップを目指すべくMBA留学までしました。

そして、ついにコンサルタントとして起業をしました！

これで自分のキャリアアップが加速する。そう期待するあなたですが、そう簡単ではありません。

コンサルタントとして起業した瞬間、あなたは何物でもなくなります。

大企業に勤務していたあなたは、会社の看板をフルに利用していたのです。

しかし、起業すると輝かしい過去の会社の看板はもちろん使うことができません。以前のお客さんはあなたではなく会社を信用して取引をしてくれていたことを思い知らされます。そんなお客さんは、もはや会社に属してないあなたに興味はありません。

前職の人脈は全くあてにならない。

コンサル会社勤務時代の人脈を使うことができる

MBA取得後にコンサルタントとして起業を考える人も大半はそう考えます。私もそうでした。

しかし、その考えは起業して間もなく打ち砕かれます。

自分で起業すると痛感することですが、前職の人脈ほど役に立たないものはありません。

起業する前は、あなたはきっと前の同僚や先輩後輩などに起業することを伝えます。

すると、同僚、先輩、後輩はこう言います。

「すごいね。応援するよ。見込み客になりそうな人何人か知っているから紹介するよ。」

「面白そうなビジネスだな。興味があるから今度セミナーに行くよ。」

「ウチの上司に話せば、きっと契約できると思うよ。」

これらの言葉に気をよくしたあなたは、
「起業したらとりあえずお客さんは確保できそうだ。やっぱり人脈は大切なんだな。」

しかし、蓋を開けてみたら、そのように言っていた人たちからは何の連絡もありません。。。あったとしても、最初にセミナーに一回だけ参加してくれたり、単発で少しだけ協力してくれたりするだけ。継続的な大きなビジネスになることは稀です。

これは多くのコンサルティング外車で起業した人が最初ぶち当たる壁といえるでしょう。

前の会社に戻れると言う甘い考えがある。

外資系や大手コンサルティング会社での勤務経験がある人は、MBA留学などで一度会社を去ったとしても出戻りを歓迎してくれるところがあります。そのため、まずは自分でコンサルタントとして起業してみて、もしダメだったら会社に戻ろうと考える人もいます。

私の経験上、それではコンサルタントとして起業で成功することはできません。

理由はわかりますよね？

起業で成功するためには、背水の陣で「これが上手くいかなかったら自分は終わる。」くらいの気持ちが必要だからです。

ライバルの多くはそのような気持ちで起業しています。もしも、最終的には逃げ道がある、という心の緩みが少しでもあれば、足元をすくわれます。

これらのメッセージは、もちろん人によります。

「MBA取得後の進路。コンサルタントで起業したい人たちへ」ということで３つをメッセージをお届けしましたが、もちろんこれは人によります。

前職の人脈をうまく使って成功する人もいれば、元会社への出戻りという保険をかけた状態でも、もちろん成功する人は成功します。

上記はあくまでも一般的な話であります。でも、少コンサルティング会社で起業すると言う気持ちを持っている人は、少なくとも上記の状況が起こりうることを想定して、気を引き締めて準備をしてもらいたいと思うのです。