エコノミスト(The Economist)MBA Rankingはどう決められる?
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MBA Rankingは、入学するビジネススクールを決定する際に、世界中の出願者が参考にしている指標のひとつです。MBA Rankingによってそのスクールの人気度、難易度、そして学費まで決まっているといっていいほど、その影響力があります。
特に影響力のあるMBA Rankingと言えば(著者独断)、おそらくフィナンシャル・タイムズ(The Financial Times,FT)のGlobal MBA Ranking、エコノミスト(The Economist)のFull Time MBA Ranking、そしてQS(クアカレリシモンズ)のランキングではないでしょうか。
(ちなみにこれら3機関はすべてイギリスに本社を持っています。)
以前の記事、「世界MBAランキングは一体どのようにして決められているのか?」では、フィナンシャル・タイムズ(The Financial Times,FT)誌のランキングについて考察しました。
そして今回は、もうひとつの影響力のあるMBA Ranking、エコノミスト(The Economist)のランキングの評価方法についてみてみましょう。
目次
The EconomistとFinancial TimesのMBA Ranking
まず、エコノミスト(The Economist)の2016年MBA Rankingトップ10を見てみましょう。
1位:Booth School of Business (Univ.Chicago) US
2位:Kellogg School of Management (Northwestern Univ.) US
3位:Darden School of Business (Univ.Virginia) US
4位:Harvard Business School US
5位:Stanford Graduate School of Business US
6位:Tuck School of Business (Dartmouth) US
7位:Haas School of Business (UC Berkeley) US
8位:IESE Business School (Univ.Navarra) Spain
9位:HEC School of Management, Paris France
10位:The University of Queensland Business School Australia
まあ、よく聞くスクールが名を連ねていますね。
では、これらのスクールの2016年FTのGlobal MBA Rankingはどうなっているでしょうか。
(※執筆時点では2017FT Global MBA Rankingは発表されていますが、比較対象を同じとするため2016年ランキングを使用します。)
1位:Booth School of Business (Univ.Chicago) US ⇒FT 8位
2位:Kellogg School of Management (Northwestern Univ.) US ⇒FT 11位
3位:Darden School of Business (Univ.Virginia) US ⇒FT 27位
4位:Harvard Business School US ⇒FT 2位
5位:Stanford Graduate School of Business US ⇒FT 5位
6位:Tuck School of Business ⇒FT 22位
7位:Haas School of Business (UC Berkeley) US ⇒FT 7位
8位:IESE Business School (Univ.Navarra) Spain ⇒FT 16位
9位:HEC School of Management, Paris France ⇒FT 15位
10位:The University of Queensland Business School Australia ⇒FTランク外
多くのスクールは、FT Global Rankingでも上位に来ていると言えば来ているのですが、たとえば、よく聞くビジネススクールINSEADやUniversity of Pennsylvania-Wharton Schoolはトップ10には入ってきません。ちなみにINSEAD、Whartonはそれぞれ13位、12位です。(まあ、かなりの上位ですが。)
また、「世界MBAランキングは一体どのようにして決められているのか?」の記事でも紹介していますが、MBA Rankingと言っても世界中すべてのスクールが参加した中でのランキングではありません。2016年The Economistのランキング対象校は143校です。
The EconomistのMBA Ranking評価内容
それでは、エコノミスト(The Economist)が具体的にどのようにして各ビジネススクールを評価し、ランキングにしているのかを見てみましょう。
●新しいキャリアへのサポート 35%
就職企業先の多様性:直近の卒業生の就職先)
就職成功度 :卒業後3ヶ月以内でどのくらい就職できたか
キャリアサービス :スクールは就職活動をしっかりとサポートしてくれたか
●自己向上、教育経験 35%
施設の質:学生による評価等
学生の質:平均GMATスコア、実務経験年数、MBA前の給料
学生の多様性:出身地、性別等
教育の質:学生による講義に対する評価、海外研修、履修可能な言語の講義数等
●給料の増加率 20%
MBA取得後の給料(ボーナスを除く)
海外の卒業生クラブ数
●ネットワーク 10%
卒業生による現MBAフルタイム学生に対する評価
学生による卒業生ネットワークに対する評価
「新しいキャリアへのサポート」と「自己向上、教育経験」がそれぞれ35%、この2つの項目で70%を占めています。また、「給料の増加率」は20%に留まっていることは特筆するべき点です。
FTでは、この「給料関連」でエコノミストの倍の40%を占めています。
FTで次に大きな比率の項目は「FTリサーチランク:教授陣の論文発行数など」で10%。この2つの項目で50%を占めます。
ざっくり言うと
エコノミストはスクールのキャリアサポート、施設、学生の質などの「スクールの品質重視」、
一方で、FTはMBA取得後の給料増加などの「卒業生の結果重視」、
のランキングであると言えるでしょう。
両方のランキングで上位に来ているということは品質も結果も高い評価を受けているということが言えますね。
恋愛とMBA Ranking
どのビジネススクールのアドミッションに話を聞いても「ランキングは一つの指標に過ぎない。ランキングでスクールを選ぶべきではない。」と言います。
それはランキング上位のスクールでも同様です。
スクール側からしてみれば、「ランキングではなく、しっかりと中身を見てスクールを気に入ってほしい。」ということでしょう。
これは恋愛に似ていませんか。
あなたは、付き合う異性を「美男/美女ランニング」でなるべく上位の人を選びますか?
それとも、その人の性格や自分との愛称、価値観などを基準に選びますか?
まあ、あなたはどう思っているかは別にして、スクール側は自分達を後者、つまりスクールのカリキュラム内容、スクール方針、キャリアサービス、ネットワークなどの中身を見て選んでほしい、と思っています。
なので、出願インタビューでも「Why this school?(なんで私?)」という質問がよく出るんです。
「ランキングで上位に来ていますから。」というのは、「みんながあなたをイケメン/美人だと言っていますから。」というようなものかもしれませんよ。
ランキングもスクール選びをするひとつの重要な指標ですが、ランキングだけですべてを決めてしまわないようにしましょう。
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