MBAケーススタディ：マケ戦略からMBA後の転職対策を考えてみる ｜ MBA留学出願対策、日本人カウンセラー個別サポート

転職はMBA取得を目指している人にとって心配の種です。特に私費でフルタイムのMBA取得を目指している人は会社を辞めるケースがほとんどですので、当たり前といえば当たり前ですよね。

今回のMBAケーススタディは、Google、サントリー、Appleのマーケティング手法に焦点を当て、その手法をMBA後の転職対策に当てはめてみます。これはもちろん、MBAを目指している人だけではなく、一般社会人の方でも役に立つ転職対策ですので是非参考にしてください。

まず、あなたが転職したい企業をイメージしてください。

そして、その転職希望先採用担当者の「脳」「心」「目」に訴えます。

転職希望先採用担当者の「脳」に訴える

ニューヨーク大学スターン経営大学院のスコット・ギャロウェィ教授によると、Googleは脳に話しかけるマーケティングをしているといいます。人間の脳は与えられた情報に対して常に合理的で判断をするようにできています。それによって我々は安全なモノにはオープンになり危険なモノは回避したりするように行動します。

Googleはその神的なアルゴリズムで世界中の情報を我々の目の前に瞬時に提供してくれます。ある商品の購入を検討する場合、Googleはその商品情報の詳細、口コミ、類似商品との価格比較などあらゆる情報をGoogleで検索し、合理的にその商品を購入するべきかどうかを判断します。

あなたが採用担当者の「脳」に訴えるには、なぜあなたがその企業に採用されるべきかを合理的に説明する必要があります。手順としては以下の３ステップ。

１．企業が必要としている社員像を情報収集して把握する。
２．自分の持っているスキル、経歴の棚卸しをする。
３．「理想の社員像＝自分」を合理的に相手に訴える。

これができれば、企業側はスキルや経歴であなたをリストから外すという判断はしません。多くの求人者が勘違いしているのは、「自分は能力が無いから不採用になった」という錯覚。能力があるないではなく、企業が求めるスキルとマッチするかどうかです。

転職希望先採用担当者の「心」に訴える

心は脳と違って合理的ではありません。感情によって支配されます。自分の好きな芸能人がＣＭキャラクターだったりすると商品について他社と比較することなくついつい購入してしまうものです。
サントリーは昔から「広告のサントリー」と言われ消費者の心を掴むマーケティングに長けています。映画俳優のトミー・リー・ジョーンズを起用したシリーズもののBOSSのCMや、超人的な運動とテンポのある音楽を流す「燃焼系アミノ式」飲料のＣＭなど、多くの印象的な広告を作っています。こういうＣＭを見せられると消費者はついつい購入したくなるものです。

転職活動も一緒です。自分のその企業に対する想い、仕事に対する想いを相手の心に訴えかけるのがポイントです。笑顔、話し方、雰囲気なども重要な要素です。一緒にいていい気持ちになれる人、一緒にいて楽しそうな人、企業はそういう人材を積極的に採用するものです。どんなに能力が高くても、仕事に対する情熱も感じずお金だけのために動いているような人は採用されにくいでしょう。

転職希望先に自分の「目」をアピールする

我々人間は、基本的に美しいものには無条件で惹かれます。Appleのスティーズ・ジョブズは商品の美しさを追求した経営者の一人です。モダンで美しいのはアップルの商品だけではなく、世界中に点在するアップルストアも同様です。ジョブズは美しい店舗デザインにも大きなこだわりを持ちそれを実現することでアップルファンを世界中に増やしました。機能だけではなく、そのファッショナブルな商品、店舗は今も世界中のアップルファンを魅了しています。

美しさ、つまり「清潔感」というのは採用面接でも大変重要な要素です。これは言うまでもありませんよね。特に業界や業種によっては見た目というのはとても重要です。人は見た目で判断するべきではない、というセリフもよく聞きますが、見た目は無視できない重要な要素です。

まとめ

転職活動では多くの人は「脳」、つまり自分のスキルや経歴を重視しそれを鍛えることに全力を注ぎますが、採用する企業側としては、それは一つの側面でしかありません。

多くの企業は「脳」よりも「心」と「目」にフォーカスします。大半の時間を共に過ごす仲間であれば、「脳」は一定基準をクリアしていればいいものです。あとは一緒にいて楽しい仲間かどうか、そこにフォーカスするのが企業側として自然な流れであると思います。