GEのジャック・ウェルチから学ぶMBA格言
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ジャック・ウェルチという伝説の経営者をご存じですか?
ジャック・ウェルチは、1981年にGE(ゼネラル・エレクトリック)社の会長兼CEOに就任して以来、21年にわたり、社員30万~40万人にもなる巨大企業をのトップに君臨しその経営手腕を発揮してきました。ジャック・ウェルチは、これほどの巨大企業の官僚主義を排除し、スリムで収益性のある世界的企業生まれ変わらせたことから、産業界やメディアからは「伝説の経営者」とも言われています。
MBAを学んで、将来会社を起業したり、大手企業の幹部としてのキャリアを目指すのであれば、ジャック・ウェルチの経営手法や考え方はきっと参考になるはずです。
そこで今回は、ジャック・ウェルチの自伝書「ジャック・ウェルチ わが経営上・下」(著者:ジャック・ウェルチ、翻訳:宮本喜一)より、彼の名言をいくつかピックアップし、世界的巨大企業のトップに21年間も君臨し続けた男の考え方を覗いてみましょう。
目次
履歴書は危険な武器になる。
「ジャック・ウェルチ わが経営上」(著者:ジャック・ウェルチ、翻訳:宮本喜一)p103
ジャック・ウェルチは、本書の所々で人材の重要性を説いています。優秀な社員はとことん優遇し、その能力やスキルを会社の為に惜しみなく発揮してもらう環境を提供することが重要だと考えていました。そんな優秀な社員を確保するために、有名大学の学生を多く受け入れようとした時期もありました。
ジャック・ウェルチ自身曰く、ハーバード大学、MIT、プリンストン大学などの輝かしい大学名が並んだ履歴書にめっぽう弱い。しかし、彼は様々な経験を経て、出身校と入社後の成績には関連性はまったく見られないと言う結論に達した、と述べています。
それ故に、輝かしい大学名が並んでいる履歴書は非常に危険であるという風に考えるようになったのです。人を雇う上で本当に必要なのは、その人はいかに仕事に対する熱意を持ち、何かをやりとげようとする情熱を持っていることであると言うのです。
MBAの講義というと、経営戦略やマーケティング、ファイナンスなどに科目に目が行きがちですが、人事戦略というのは企業を経営する上で非常に重要な分野です。実際に、私がMBA留学時代にインタビューした何人かの経営者は、「経営で一番難しいのは、人の管理だ。」と述べていたのをはっきりと覚えています。
ジャック・ウェルチも、人の管理については非常に多くの労力を注いできました。その成果として、GEには優秀な数多く、企業の収益性アップにとてつもない貢献をしてきているのです。
MBAを取得して、経営者や企業幹部になると、経営戦略やマーケティング戦略を立てるよりも、人をどのように扱うのか、人をどのように配置するのか。ということに頭を使う事が多くなるでしょう。
「履歴書は危険な武器になる。」世界のジャック・ウェルチが言うのですから、それは間違いないのかもしれません。
自分は何がそれほど得意でないのかが、はっきりとわかっていた。
「ジャック・ウェルチ わが経営上」(著者:ジャック・ウェルチ、翻訳:宮本喜一)p49
ジャック・ウェルチは、自分の好きなもの嫌いな物、得意なもの不得意なものは、自分でしっかりと理解していたのです。これは一流ビジネスマンとして非常に大切なことです。
特に経営者であるなら、自社の強み・弱みもしっかりと理解していることが非常に大切です。自社の強みを理解することで、それを生かした経営戦略やマーケティング戦略を立て、市場で戦っていくことができるのです。自社が弱いと判断する分野については、無理をせず慎重に進めたり、その分野が得意なパートナーを見つけてくるという選択肢をすることができるようになるからです。
「自分が好きなこと、嫌いなこと、弱み、強みを知る事は大切である。」と言うフレーズは過去何度かみなさんも聞いたことがあるかと思います。しかし、それをはっきりと意識して行動することができていたでしょうか。
MBAを取得して企業を経営するようになると、自分・自社をどこまで本当に理解しているかで業績に大きな差が出るでしょう。業界を理解する前に、ライバル会社を理解する前に、まずは自分・自社を理解するべきであるということを肝に銘じておきましょう。
自信と慢心は紙一重だ
「ジャック・ウェルチ わが経営下」(著者:ジャック・ウェルチ、翻訳:宮本喜一)p31
ジャック・ウェルチは本書の中で、慢心から間違えた買収をしてしまったというエピソードを紹介しています。これまでに多くの企業買収を成功させてきた彼は、経営の前線に立てば、今までどおりすべてうまくいくと油断してしまったことを深く反省しています。
MBAでは多くの企業のケーススタディを行い、それらの企業の経営コンサルをするようなシュミレーションが行われます。このようなワークを繰り返していると、自分は経営者として、コンサルタントとして、何でもうまく会社を経営できると考えてしまいがちです。ハーバード・ビジネス・レビューの記事によると、就職希望者の多くは、自分の能力を過大評価しているという記事もありました。
今までうまくいっていたことに自信を持ち、今後につなげることは大切ですが、それが慢心になってしまってはいけません。慢心になると、心に隙も隙ができ思わぬ失敗を引き起こしてしまう可能性があります。ジャック・ウェルチでさえそうだったのですから。
変化に手を貸そうとする者はいない
「ジャック・ウェルチ わが経営上」(著者:ジャック・ウェルチ、翻訳:宮本喜一)p289
ジャック・ウェルチは、1960年にGE(ゼネラル・エレクトリック)社に入社し、1981年に当時41万1,000人の従業員を持つ同社のトップに就任しました。ジャック・ウェルチがCEOになって、最初に起こそうとした革命は、GE社の中にはびこる官僚主義の排除です。彼は、「GEの文化は過去の産物」とまで言い切り、GEの改革に取り組みました。
また、ジャック・ウェルチは、将来性のある事業を拡大する一方で、将来性がないと判断した事業を縮小・売却、それに伴い多くの社員をリストラするというような改革も実行しました。幹部社員を上位20% 、注意70% 、下位10%に分類し、下位10%の幹部は翌年にはGEにいない、という仕組みもありました。
このようなやり方に、当時のGE社内にもこれらの改革や変化を好まない社員も多く存在しました。社内でも大きな反発があり混乱を招くこともきっとあったはずです。
一流の経営者は、そのような状態であっても、絶妙なコミュニケーション能力で社員を説得し改革を進める、もしくは自分の信条が正しいと判断すれば、会社の繁栄と賛成派の社員の生活のために、反対勢力を排除することも必要なのかもしれません。
経営において、自分の信念を貫き通し、社員一人ひとりのレベルまでその信念を浸透させ、自分の思う通りに動いてもらうことは、非常に困難なことです。しかも、それがGEのような従業員数十万人単位の組織の中で、すべての社員に好かれる経営をするのは不可能です。そのような障害を乗り越え、次々とGEの改革を推し進めたジャック・ウェルチは、まさに「革命の天才」と言えるでしょう。
MBAを取得して、企業経営者や企業幹部になりたいと思う人は、彼のレベルまでとは言わないまでも、何かしらの改革を起こす必要があると判断した時に、改革に手を貸そうとするものはいないというこのジャック・ウェルチの言葉を肝に命じておきましょう。
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