世界MBAランキングは一体どのようにして決められているのか?

2016/09/21

世界MBAランキング(Global MBA ranking)はトップビジネススクールを目指す多くの人が参考にする指標のひとつです。指標のひとつというか、ほとんどこの世界MBAランキング(Global MBA ranking)だけでスクールを選択している人も多くいることでしょう。

MBAと言えばすぐに「ランキング」という言葉を連想するほど、多くの出願者はランキングを意識してスクールを選びます。

たとえば、イギリスのビジネス誌フィナンシャル・タイムズ(The Financial Times, FT)のGlobal MBA rankingでは、以下のスクールがトップ10常連校です。

点矢印画像Harvard Business School
点矢印画像University of Pennsylvania: Wharton
点矢印画像London Business School
点矢印画像INSEAD
点矢印画像Stanford Graduate School of Business
点矢印画像Columbia Business School
点矢印画像University of Chicago: Booth
点矢印画像MIT: Sloan

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ではこの世界MBAランキングはどのくらい信憑性があるのでしょうか?
世界のビジネススクールは一体どのようにして評価されランキングに入るのでしょうか?
企業はどこまでランキングを信用して採用活動をすればいいのでしょうか?

今回は、世界MBAランキング(Global MBA ranking)は一体どのようなシステムに沿って評価され、どのような特徴をもったスクールがランクインしているのかを見ていきましょう。

また、今回の考察に関してはフィナンシャル・タイムズ(The Financial Times,FT)のGlobal MBA Rankingの評価方法を例として見ていきます。

世界MBAランキング調査対象スクール

まず最初に明記しておきたいことは、FTは世界中すべてのスクールを調査してランク付けをしているわけではない、ということです。2016年は157校がこのランキングに参加しています。ビジネススクールは世界中に13,000校ほどあることを考えると意外と少ないですよね。(すべてのスクールがMBAを提供しているわけではないですが。)
2016年の場合、以下の条件を満たしたビジネススクールのみをランキング調査の対象としています。

・MBA国際認証の何れかを取得していること。
・卒業後、3年後以降の卒業生の調査できること。
・プログラムができてから4年以上経過していること
・卒業生からの20%以上回答率があること。
・毎年最低30人以上の卒業生を出していること。

2016年FT MBAランキングの評価ポイント

2016年の評価ポイントは以下です。

加重平均給料額(20%):MBA取得後3年後の平均給料(米ドル:購買力平価を反映)

給料増加額(20%):MBA取得前からの給料増加額(絶対的増加額、MBA前からの純増加額共に考慮)

費用対効果(3%):コース期間、学費、その他コスト、MBA期間中の機会コストも考慮

キャリアアップ(3%):MBA取得前と比較した会社でのポジション、会社規模

キャリアサービス(2%):スクールのキャリアサービスの充実度

目標達成度(3%):MBA取得によってどのくらい目標を達成することができたか

就職(2%):MBAプログラム修了後3ヶ月以内に就職先を見つけることができたか

MBAホルダー評価(2%):MBAホルダーが雇用したいと思うスクール

女性スタッフ(2%):女性スタッフの比率

女子学生(2%):フルタイムMBA学生の女性比率

女性管理職(1%):スクールのアドバーサリーボードメンバーの女性比率

教授陣のダイバーシティ(4%):citizenshipなどを考慮した教授陣のダイバーシティ

学生のダイバーシティ(4%):citizenshipなどを考慮したMBA学生のダイバーシティ

ボードメンバーのダイバーシティ(2%):citizenshipなどを考慮したボードメンバーのダイバーシティ

国際的流動性(6%):学生のMBA前と取得後3年後のcitizenshipや勤務している国

インターナショナルコース経験(3%):交換留学、海外研修、海外インターンシップの参加度

言語(1%):MBA修了までに求められる習得言語数

教授陣の博士号(5%):教授陣の博士号取得率

学生の博士号(5%):過去3年間に博士号を取得した学生数

FTリサーチランク(10%):教授陣の論文発行数など

(出所:
http://www.ft.com/cms/s/2/670594de-b623-11e5-b147-e5e5bba42e51.html#axzz4JlMyAv6s)

要するに、、、

■卒業生の給料関連が評価の40%を占める。
(加重平均給料額:20%、給料増加額:20%)
まさに結果重視の評価ポイントといえますね。より多くの高給取りを排出することがビジネススクールの評価に直接反映されています。確かにMBAを目指す学生もトップスクールほど「自分の市場価値を高めたい。」という野望をもった人が多いです。

■インターナショナル関連で20%を占める。
(教授陣のダイバーシティ:4%、学生のダイバーシティ:4%、ボードメンバーのダイバーシティ:2%、国際的流動性:6%、インターナショナルコース経験:3%、言語:1%)
インターナショナルマインド、異文化間の理解やコミュニケーションの能力も高く評価される対象になっていますね。
たとえビジネスに精通したビジネスプロフェッショナルであっても、国際感覚を持ったビジネスマンを排出していなければ、ビジネススクールとして評価されにくいということが分かります。

「給料関連」「インターナショナル関連」で評価ポイントの60%を占めます。
つまり、上記の情報から言えることは、ランキングとして上位にくる条件をざっくりというと、
「教授陣、学生ともに国際色豊かなビジネススクールであり、卒業生は(特にMBA前に比べて)高給の仕事に就いていること」
であると言えます。

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ニワトリが先か、タマゴが先か

ここで議論として上がってくるのは「ニワトリが先か、タマゴが先か」ということです。
つまり、ランキングが高いからいい学生が集まってくるのか、いい学生が集まってくるからランキングが高くなるのか、ということ。

MBAではなく大学全体のランキングですが、「設立50年未満の大学ランキング」というものもあります。
たとえば、MBA Loungeがメディアパートナーとなっているイギリスの大学評価機関QSの2015年QS Top 50 Under 50では、シンガポールの南洋理工大学が1位となりました。

歴史の浅い大学でランキングが高くなる理由は、後者「いい学生が集まってくるからランキングが高くなる」からでしょう。新参者である若い大学がスクールの価値を高めるには、いい学生を集めて評判をあげていくしかありません。
こういうスクールでは歴史のある大学に対抗するために、様々なマーケティング手法を用いより優秀な学生を獲得しようと必死にです。こういう地道な努力で少しつづランキングを上げているんだと思います。

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逆に、ハーバードビジネススクールやウォートンスクールなど100年以上の歴史がある大学は、前者「ランキングが高いからいい学生が集まってくる」と言えるのではないでしょうか。乱暴な言い方をすれば歴史の浅い大学に比べて、マーケティング努力をしなくても自然と優秀な学生が集まってくるといえるかもしれません。(もちろん質や評判をキープするという歴史の浅い大学とは違った努力が必要になりますが。)

まとめ

巷で出回っているMBAランキングは一体どのくらい信憑性があるのか、
ビジネススクールは一体どのようにして評価されランキングに入るのか、
企業はどこまでランキングを信用して採用活動をするのか、
こんな疑問をもった人も多くいるでしょう。

イギリスのビジネス誌、フィナンシャル・タイムズ(The Financial Times,FT)のGlobal MBA Rankingの評価基準の中で、以下の2点が大きな特徴であると言えます。
■卒業生の給料関連が評価の40%を占める。
■インターナショナル関連で20%を占める。

これらを鑑見てランキングとして上位にくる条件をざっくりというと、
「教授陣、学生ともに国際色豊かなビジネススクールであり、卒業生は(特にMBA前に比べて)高給の仕事に就いていること」です。

とはいうものの、MBA留学を成功させるのはランキングの高いビジネススクールではなく、自分にあったビジネススクールに行くことです。そういうスクールを選ぶことが出来る人が本当に自分の自己分析ができており、将来のキャリアを成功させることができる人かもしれません。

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