トップMBA審査官が語る、合格させたい受験生3つの要素。
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MBA受験と言うと、多くの方がGMATスコアのアップやエッセイ、インタビューの準備などに奮闘するかと思います。しかし、ただ単にGMATの試験勉強をしたりエッセーやインタビューのために英語力向上をしているだけではいけません。
相手を知り、相手の心に響くようなメッセージを伝えるることがとても大切になってきます。 MBA受験の場合は、ビジネススクール審査官がどのような人物を求めているのかということをしっかりと理解する必要があります。ただ闇雲にGMATスコアアップだけを考えていても、エッセーやインタビューで相手の求めている人物像とマッチしなければ、ビジネススクールに合格することはなかなかできないでしょう。
では、ビジネススクールの審査官は、いったいどのような人物を受験生に求めているのでしょうか。それを知るには、実際にビジネススクールのMBA審査官に聞くのが一番です。
今回は、私が世界MBAランキングトップ校である3つのビジネススクール(RMS Erasmus, CUHK(香港中文大学), ナンヤンビジネススクール)の入学審査官から直に聞いた話をベースとして、ビジネススクールが合格させたい受験生3つの要素を検証します。
トップMBA審査官が語るスクールに合格させたい受験生3つの要素
1.グローバルで活躍するビジネスマンを目指している。
MBA取得後は、海外ネットワークを構築し、国や国籍の枠を超えて世界的にビジネスを展開していきたいと本気で考える人、精力的に国際化の波に乗って、グローバルな視点でビジネスを展開していきたいと考える人をビジネススクールは欲しがっています。
MBA取得後は自国に戻って、自国のみで自国の人を相手にするビジネス、という選択肢もありますが、それよりは積極的にいろんな国の人たちと交流し、いろんな国でビジネスを展開するような人材をビジネススクールは求めていますし、これからの社会はそのような人材が非常に大切になってきます。
やはりビジネススクールとしては、グローバルに活躍するビジネスマンを卒業生として持ちたいと言う気持ちは強いようです。最近のビジネススクールのカリキュラムを見ていると、非常にグローバルな人材を育成していくと言う気持ちが見られます。どこのビジネススクールもExchange programは大変盛んに行われており、様々な国で文化や国際感覚を学び、MBA取得後にはその成果を実社会で発揮してくれる卒業生を輩出したいと考えているためです。
たとえば、CUHK(香港中文大学)では、拠点である香港でMBAを学ぶと同時に、ミシガン大学、コーネル大学、シカゴ大学、その他ヨーロッパの大学や日本では早稲田大学や一橋大学とのExchangeプログラムを持っています。CUHKに限らず、多くのビジネススクールではこのようなエクスチェンジを持ってプログラムを持っているのは、もはや普通となっています。
2.リーダーになりたいと思っている人。
トップMBAの入学審査官は、ビジネスのプレイヤーではなくリーダーになりたいと思っている人を求めています。もしあなたが会計の道を切る極めて公認会計士になりたいと思っているのならば、MBAではなくMaster of accountingに行ったほうが賢明かもしれません。
バイオテクノロジーの分野で専門性を求めるのでであればMaster of Agricultureを選んだほうが賢明かもしれません。
MBAは、あらゆる業界でリーダーとなるべく人材を育成するところです。多くの分野に対して深い知識を持っている必要はありません。MBAホルダーがやるべきことは、会社にとって必要な知識や技術を持っている人を雇い、会社を運営していくことです。
知識や技術を自ら身に付けていくのではなく、それらの知識を持っている人物を雇い、彼らの仕事に対するモチベーションを維持することです。そうして、会社全体のパフォーマンスを上げ、会社を経営していくのです。そういった意味で、リーダーシップ能力は非常に重要なスキルです。
シンガポールのナンヤンビジネススクールでは、特にこの傾向は顕著で、リーダーシップにフォーカスしたカリキュラムを組んでいます。
3.豊富な社会人経験を持っている。
私が直に話を聞いた3つ全てのビジネススクールに共通することは、MBA受験者対して平均して約5年のビジネス経験を求めているということです。MBAはビジネスそのものを教えるところではなく、人を雇い、ビジネスを運用し、大きく育てていくことを学ぶところであるからです。そのため、ある程度のビジネス知識、社会人経験を持った人を必要としており、さらには、会社を大きく成長させていくためにリーダーになりたいと思っている人物を求めているのです。
また、どのビジネススクールも共通して気を付けていることは、ひとつのバックグランドを持つ学生ばかりを入学させないように、ある程度の振り分けをしているということです。
例えば、1クラス10人に対して、学生の殆どがマーケティングのバックグランドを待ってている学生で固まってしまうことをビジネススクールは嫌います。マーケティング、会計、生産管理、物流、国際ビジネス、弁護士、医者など、10人いれば10通りのバックグランドを持っていることがスクール側としては理想なのです。それぞれ違ったバックグラウンド持つ学生が1つのケーススタディーに対して討論し、結論を出すことをビジネススクール側は求めているのです。
学生にとっても、今まで自分が立ち入った事のない業界や国の人たちと交流、討論することで、国際的なビジネス感覚やあらゆる業界でリーダーとなるべくスキルを身につけることができるのです。
出願ではこれら3つの要素をアピールすることが重要
ここまでで、トップMBAのビジネススクール入学審査官が、どのような要素を持っている受験生を入学したいさせたいかが分かっていただけたかと思います。自分がこれらの要素を持っていることをビジネススクールにアピールする手段は、エッセイ、インタビュー、そして推薦状であるのです。
如何にして、自分がグローバルなビジネスマンして活躍したいという情熱を持っているのか、MBA取得後は、如何にして、会社やプロジェクトのリーダーとしてビジネスを展開したいと思っているのか、自分がいかにユニークなバックグランドを持っているのか、
これらを戦略的に設計して、エッセイやインタビュー、そして推薦状に落とし込むことができるかは非常に大切な要素となってきます。GMATスコアを上げるための勉強大切ですが、自分の経験キャリアを棚卸しして、MBAに対する情熱をいかに戦略的にエッセー、インタビュー、推薦状に落とし込むかを攻略していくことが非常に重要になのです。
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