MBAホルダーが取得後に起業で失敗する4つの理由

2014/07/13

MBA取得後に起業をするということは、MBAで学んだ知識を最大限まで活用して自分のキャリアアップつなげることができます。何のしがらみもなく、思う存分自分の限界に挑戦できるのです。それゆえに、多くのMBAホルダーはMBA取得後に起業をするという選択肢を選びます。

しかしながら、起業して成功するのはMBAホルダーといえどもそう簡単なことではありません。多くのMBAホルダーは、ビジネススクールを卒業した後、起業で悪戦苦闘したのち、時には事業に失敗してしまったりするのです。経営者を養成するためのビジネススクールで学んできたはずなのになぜそうなってしまうのでしょうか。今回は、MBAホルダーが取得後に一念発起したにも関わらず失敗してしまうの理由をご紹介します。

MBAホルダーが取得後に起業で失敗する5つの理由

ゆび矢印1.MBA理論は立ち上げたばかりの事業にマッチしないケースがある。
ビジネススクールで学ぶMBA理論は、経営戦略を立てる上で非常に重要なツールです。このツールを使って企業の経営陣は、企業を成長させるための経営戦略を策定し、売り上げ向上につなげます。
これらのMBA理論は、市場を知り尽しており業界内で発生した問題を解決するのに役立つケースが非常に多いのです。一方で、MBAを取得したばかりの起業家が直面するのは、問題発生の原因自体が不明瞭なケースが非常に多く、これらの問題を解決するためのツールとして役に立たない場合があるのです。

MBAの授業では、大企業が不景気からのV字回復を狙うケース、または大企業がライバル社に打ち勝つためにマーケティング戦略を策定するケース、などが主要なケーススタディの課題です。これらの場合は、データがあらかじめ与えられており、それを分析するケースが非常に多いというのが特徴です。

つまり、MBAのケーススタディでは、与えられているデータは常に正しい情報であり、その与えられたデータを信じて企業分析なり売上分析なりを行えばいいのです。

一方で、立ち上げたばかりの企業を成長させる場合には、データが不十分なことがほとんどですので、必要な情報をすべて一から情報収集して分析しなければいけません。そして、それらの収集した情報は、決して100%正しいという保証は無いのです。

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また、 MBAで訓練するケーススタディでは、会社の資金が十分にある大企業の経営戦略を策定するケースが多いです。そのため、ケーススタディでは資金の心配をほとんどすることがなく経営戦略を立てることができます。

しかしながら、立ち上げたばかりの企業の場合は、自資金面で余裕がないケースがほとんどですので、素晴らしい経営戦略案ができたとしてもそれを実行するだけの資金がないということも十分に考えられるのです。

MBA理論のツールだけを使って起業をして、会社を成長させようとすると、このような問題に直面することになります。

ゆび矢印2.起業経験が少ない。
MBAホルダーの起業経験が少ないのはある意味必然的かもしれません。MBA出願の段階では大学時代の成績、GMAT、TOEFLなどの英語能力測定試験のスコア、実務経験も2,3年ほどでパスできる場合が多いため、すでに数十年の経営者経験がある人が出願するわけではありません。(エグゼクティブMBAは別ですが。)

MBAでどんなに経営理論をたたき込まれたとしても、実社会での経験不足はどうしても出てきてしまい、経験不足による事業の失敗というケースが見られることもあります。MBAのケーススタディーでは、企業を回復または成長させるための経営戦略を策定するのですが、あくまでも「仮」の経営戦略策定でしかありません。その場合、どうしても時間的概念と言うところが無視されがちです。つまりMBAのケーススタディではじっくりと考えて経営戦略を立てる時間があるのです。

一方、実社会では、毎日のように企業を取り巻く環境が変わり迅速な判断を求められることになります。また経営者は、同時に非常に多くの案件を抱えているため、ひとつの事業にじっくり時間をかけて考えると言う時間が必ずしも与えられているわけではありません。場合によっては、電話で即決なければならない事が多くなるでしょう。そうしなければ競合他社に案件を取られてしまったり、商談が決裂してしまったりすることがあるからです。

このような時間的概念の違いから、MBAホルダーは実社会に出て、ビジネスの本当のスピードを実感することになります。そのビジネスのスピードに付いてこれず、失敗してしまうケースもあります。

ゆび矢印3.キャリア形成に走る。
MBAホルダーの仲間同士でチームを結成し起業した場合、個々の支配欲が強すぎてうまくいかないというケースがあります。もちろん、MBAホルダー全員と言うわけではありませんが、自分が会社を動かし実社会でキャリアを形成したいということだけを考える人がいるのも事実です。そのような考えを持った人間がメンバーの中にいると、チームの連携は乱れ、組織として最高のパフォーマンスを発揮できないということが起こります。チームが一丸となって同じ方向に進んでいかなければならないのに、個々が全く違う方向に進んでいては、組織がうまく回るはずもありません。

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ゆび矢印4.収入アップの執着心が強い。
MBAを取得して転職した場合、卒業直後は約50%、卒業から5年後には約80%の収入アップが期待できるというデータがあります。多くの人がMBAを取得する理由のひとつとして、そのような「収入アップ」があるのです。

一方で、起業するとなると収入が増えるどころか借金をして会社を立ち上げ、最低でも約一年間は無償で働く事を覚悟しなければなりません。たとえ、頑張って何とか収入が出てきたところで、マーケットよりも低い収入で何年間過ごすこともあり、これに耐えられないMBAホルダーが多いというのも事実です。
そのため、一部のMBAホルダーは最初の苦しい期間を乗り越えることができず失敗するケースが出てきています。

まとめ

MBAホルダーが起業で失敗する主な原因は以下の4つ
点矢印画像1.MBAホルダーが使うMBA理論は、起業したての企業を成長させるさせるための戦略とマッチしないケースがある。
点矢印画像2.起業経験が少ない。ビジネススクールでの訓練では、ビジネスのスピード感を無視されがちである。
点矢印画像3.チーム形成よりも自分自身のキャリア形成に走り、団結力を満たししまうことがあることがある。
点矢印画像4.収入アップへの執着心が強すぎるため、最初の苦しい期間を乗り越えられないケースがある。

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